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<身近な川や水辺の健康診断について>
 平成18年度の「身近な川や水辺の健康診断」の調査結果を報告いたします。平成14年度から実施して5年目となります。この調査事業は、美しい山形・最上川フォーラムが主催して、県内の各地域で多くの県民の皆さん、環境団体、学校、職場、企業、関係行政機関など多様な参加者の協力をいただいて実施しています。

最上川は、源流から河口まで県内を縦貫し、流域面積が県土の75%を占めています。美しい山形・最上川フォーラムでは、「美しい山形・最上川100年プラン」のなかで、最上川を県全域で進める美しい山形づくりのシンボルに位置づけ、美しく豊かで健全な水環境を守り育てることを主要なテーマの一つとしています。

ここでいう「水環境」は自然環境だけでなく、人々と河川、湖沼その他の水域との関わりから形成される生活環境も含む広範な概念です。河川にかかわる安全・防災・治山・治水・利水・利用機能と自然環境機能との調和にくわえて、「川と遊び、川に学ぶ」、「心を
癒す」といった精神的な面をも含む存在価値、社会的な役割も含んでいます。河川の利用を通じた河川に係わる歴史・制度・文化も含まれるでしょう。

河川には源流部から河口まで、異なった植生、物理的条件が存在し、多くの生物が生きていく上で重要な場所となっています。私たちのもっとも身近にある自然であり、私たちの暮らし、文化、価値観を映し出す鏡となります。生物の多様性を保持している水環境は
私たちが持ちうる美しさ、豊かさであり、先人から受け継ぎ、次の世代へ引き継ぐべき預かり物だろうと思います。

美しい山形・最上川フォーラムでは、「生態系の保全、回復をとおして、美しく豊かで健全な水環境を守り育てる。」を目指していますが、水質や水の循環、動植物の生息環境の保全や回復には多くの努力と長い時間を必要とします。むしろ悪化することも、また、失われたものが戻ってこないこともありえます。
環境の法制は万能ではありません。むしろ、その網の目は粗いというべきであり、網の目からこぼれおちた環境の問題がいろいろ見受けられます。環境活動を取り巻く情勢は日々変化しています。法的な基準への適合性は、美しい水環境を語るうえでは当然のこと
であって、私たちは、より広く高い視点で取り組むことが望まれていると思います。

本報告書においては、皆さんが調査したデータを取りまとめて解析し、地図による表示、レーダーチャートによる表示、縦断変化図による表示、評価値による表示などを行っています。
私たちは、調査結果を共有して共通の認識を持つことを目指しています。そして、水環境を調査することで環境について学ぶとともに、環境の守り手を育てたいと考えています。

美しい山形・最上川フォーラムは、すべての参加者のパートナーシップを基礎としています。本事業の改善、継続を期すとともに、皆さんからのご批判をいただきたいと願うものです。

美しい山形・最上川フォーラム
清流部会長菅原幸司


<美しい山形クリーンアップキャンペーンについて>
 平成18年度「美しい山形クリーンアップキャンペーン」の実施結果を報告いたします。

この事業は、美しい山形・最上川100年プランの一環として河川や海岸などの水辺に散乱するゴミ問題の解決を目指すべく、平成14年度から実施しています。8月~10月の3ヶ月間をキャンペーン期間として、県内各地域の身近な河川でゴミの回収と調査をしていただく活動です。どなたでも参加しやすいように3人以上のグループで参加していただいております。

平成14年度は7団体だった参加団体も、平成18年度は56団体、1,700人を超える方からご参加いただきました。気軽に参加できる河川の環境整備ボランティア活動として着実に浸透しつつある結果だと感じているところです。

さて、後述のクリーンアップキャンペーンの実績に掲載しているように、水辺に散乱するゴミの多くが、プラスチック系のもので占められています。プラスチックは、分解されるまでに長い時間が必要なため、重大な地球環境問題になっています。海洋に浮遊するプラスチックゴミをえさと間違えて飲み込んだ海鳥が、消化及び排泄がなされず餓死していく事例も報告されています。私は、高校生とともに、14年間最上川をボートでくだり、川の中から、最上川の変遷を見てまいりました。川岸の木々には、ビニールゴミが七夕のようにひらひらと多数引っ掛かっております。また、よどみには多くのプラスチック類や空きビン等の浮遊が見られました。

県内の河川の約8割が最上川に流れ込み、日本海に注いでいる現実を考えるとき、私たちの身近な川に流れ出るゴミを少しでも減らせば、最上川本流さらに日本海に流れ出るゴミの量が減少することは明らかです。
美しい山形クリーンアップキャンペーンへの参加を通じて、少しでも多くの方から、身近な河川環境に目を向けていただき、『ゴミを捨てない・捨てさせない社会』につなげていくための一歩となることを希望しています。

美しい山形・最上川フォーラム
環境対策部会長佐藤五郎