蓮と言えば、寺院や仏教を思い浮かべる方がほとんどなのではないでしょうか。
泥の中から茎を伸ばし、美しい花を咲かせてくれる蓮は、仏教では極楽浄土に最もふさわしい花とされています。
その泥の中に伸びる蓮の地下茎が、よくきんぴらなどにして食べる「蓮根(レンコン)」です。
レンコンには穴が空いていることから、「見通しが効く」と縁起が良いとされて、正月やお祝い事の料理としてよく食べられています。
白鷹町の山口地区には2つの蓮池があります。古代大賀蓮、外国産のクリスタルビューティーなどが花を咲かせますが、より多いのが寒河江市の名刹「慈恩寺」から継承された「慈恩寺蓮」です。
花の時期も見事ですが、10月に入ると茎を長く伸ばした蓮の先に不思議な形の実がなります。

山口はすの会(本木勝利会長)では、会の皆さん、地域の方々が協力して「レンコン堀り大会」を行っています。
今年の第3回大会は、10月23日(日)に行われました。

常福院の蓮池で、暑い夏に大きく育ったわせ種の食用蓮の収穫をみんなで行いました。
また、地域おこし協力隊の石井紀子さんを中心に、地元の料理名人たちが腕を奮い、様々なレンコン料理の作り方を教えてくれました。
子どもたちも参加して、ワイワイみんなで作った料理は、シュウマイ、つくね(味噌味でとてもおいしかったです)。
その他にも天ぷらやピカタ、紅花の色が見事なピクルスなど。


レンコンにはビタミンC、ポリフェノール、食物繊維などのミネラルがたっぷりでお肌や二日酔いにも効果がある、風邪の予防にも良い上に縁起も良い、といいことづくめです。
新鮮なレンコンは芽レンコンと言われる先の部分や、蓮の実を生で食することもできるそうです。
生のレンコンは、シャキシャキで甘く、普段スーパーなどで購入するものとは全く違います。粘り気が非常に多く、ほくほくのお芋のような食感です。

また、蓮の実は、日本ではあまり見かけませんが、実は弥生時代から親しまれている食材で、カンボジアやベトナムでは食用として、中国や台湾ではすりおろしてお菓子の材料に使われるそうです。
蓮の実もまた栄養価が高く、ビタミン、カルシウム、カリウムがたくさん入っており、滋養強壮、婦人病、自律神経の働きを調整するなど、古くから生薬として活用されているそうです。

レンコン堀り大会には、どなたでも参加でき、準備していただいた胴長を着用して蓮池に入ります。

レンコンは表には出ていませんので、皆さん手探りで悪戦苦闘。
泥の中に入って楽しい時間でした。


体力をだいぶ消耗した後は、心地よい疲労感に包まれながら、迫力ある「山口にまつわる紙芝居」の上演を楽しみました。


最後はみんなで作った美味しいレンコン料理を堪能しました。
レンコン堀り大会は、来年も開かれるそうですので、ぜひ足を運んでみてください。
おいしさにビックリすること間違いなしです。


後日、収穫したレンコンと蓮の実で料理を作りました。
レンコンはそのまま素揚げにして塩をぱらりと一振りしただけでも大変美味です。
蓮の実は中の薄皮も剥いて、炊き込みご飯に。
栗やユリ根のような感じです。
他にもピクルスなどにして美味しくいただいています。

当日の様子は、山口の里ホームページにも掲載されています。
https://sites.google.com/site/yamaguchicommunity/event-log/2016/renkon